いまや無料で入手できる記事にほとんど価値はない。ニュースの読者にとってもそうだが、執筆者にとってもニュースの価値を提供できる状況ではなくなりつつある。ここ1年でそう感じることが増えた。その理由は…
・何となく読み、明日には忘れてしまうから
・意図しない形で記事の内容をねじ曲げられ炎上するから
・決済手段を持たない不良外国人の目にも入ってしまうから
・生成AIの登場によりニュース記事が無価値化しつつあるから
・残酷なシーンや大声で話せない事実があまりにも増えているから
他にも様々あるが、以上のような点によりニュース記事執筆者は過度なリスクに晒される一方、事業としての収益化はAIという最大の競合が発生したことにより極めて困難化しつつある。
2024年2月、Googleは衝撃的な発表をした。
「クリック広告終了のお知らせ」。
全てのディスプレイ広告をインプレッション、すなわち表示しただけで収益を得られる仕組みに変更した。2023年下旬の発表当初はパブリッシャーへの恩恵が増えるとの観測もあったが、現実は違った。
最近よくこういう文句や苦情を耳にするが、本来ニュースに面白さを求めること自体が間違っている。これは日本の大手メディアがニュースを過度にエンタメ化してきたことの弊害であり、大きな責任があると言える。
ニュースとは本来深く考えるべきものだ。1つのテーマについて掘り下げ、思考を深め、明日も来週も来月も、来年以降も主張や発信をするための材料、記憶としていく。世界トップクラスの報道機関が限られた読者に提供する長文記事、そこで深めた知見は失われない財産だ。
2023年中旬の時点でトランプの再選を予期し動き始め、2023年10月のイスラエルとハマスの戦争は長期化すること、第三次世界大戦の始まりだと看破し「世界大戦危機レポート」を始め、2024年4月初旬に「米国株式市場で不吉なサイン」という記事を出し、株価の急落を事前に予測し多くの読者の損失を防ぐことに繋がった。
ニュースとは本来価値があるものだ。一定の金額を払うことで得られる有料記事の対価は年々高まっている一方、無料で世界中に公開されている記事は日本語話者ですらない、人間ですらない存在に読み込まれ「学習材料」にされてしまう運命だ。
今後1年でニュース記事の無価値化はさらに露骨になり、やがて誰もがニュースを読まなくなる時代が来ると考えられる。「今日の重要ニュースを教えて」とAIに聞くだけで簡単に収集でき、直接ニュースサイトを見に行くユーザーが激減するからだ。
2024年4月、従来の「News U.S. レポート」を「News U.S. レポート本部」と改め、さらに多くの有料情報を届けていく仕組みを明確化させた。2024年5月下旬、有料会員限定で大きな発表がある。6月以降、News U.S. レポート本部はさらに進化していくだろう。